サラリーマンの副業が会社にばれないための6つの対策とは
なかなか上がらない給料、どうなるか分からない会社、そんな時代だからこそ副業への注目が集まっています。副業をはじめてみたいけど、会社にばれてしまうんじゃないかと、不安になってしまう方も多いです。特にマイナンバーの導入ということもあり、その不安はさらに大きくなります。そこで今回はどのような対応をすれば、会社に副業をしていることがばれないかということについてまとめました。
この記事の目次
副業が会社にばれる6つのパターンとその対策方法
会社に副業をしていることがばれてしまうには原因があります。原因を確認して、しっかりと対策をすることが大切です。
1.社内の人や友人などに密告(告げ口)される
密告されるということは、副業をしていることをその人が知っているということです。なぜその人は、副業をしていることを知っているのか。それはは大きく分けるとこの2つです。
・自分で副業していることを言う
・運が悪くて知られる
自分で副業していることを言う
会社の同僚や友人との何気ない会話の中で、お金の話しになることもあるでしょう。そのような時に「副業しようかな〜」などという流れになってもおかしくはありません。副業をはじめる前に副業をはじめようかな〜というくらいならまったく問題はありません。
副業をはじめてから、副業をしているということ言ってしまうと、密告される可能性が0ではなくなってしまいます。特に気をつけたいのは、副業でそれなりの収入を稼げるようになってからです。たとえば、副業で月に5万円稼げるようになってから、親しい同僚や友人との会話でお金の話しになったらどうでしょうか。同じ会社の同僚だと、給料もあまり変わりはないはずです。自分は月に5万円も多く稼いでいるという優越感から、同僚に自慢をしたくなるかもしれません。
密告のことを考えずに何気ない会話の中で、副業をしていることを言ってしまうかもしれません。自分より収入の多い人に対して、嫉妬心を持つこともあります。嫉妬心が密告へとつながってしまうこともあるでしょう。
副業をしていることを、自分から会社の同僚や友人に言わなければ密告されることはありません。密告されるかもしれないと思い、言いたい気持ちをグッとおさえて、副業していることは誰にも言わないようにしましょう。
副業していることは、信頼できる家族だけに言いましょう。家族でも自分以外に言うということは、密告される可能性は上がるということには変わりません。必要以上のことは言わない方がいいかもしれません。
運が悪くて知られてしまう
6つ目の「運が悪くてばれる」にてご確認ください。
2.FacebookなどのSNSやインターネット上の情報でばれる
流行りのSNSにもいろいろあります。Facebook(フェイスブック)をはじめ、Twitter(ツイッター)、Instagram(インスタグラム)、Google+(グーグルプラス)など。
SNSに本名で登録をしている人も多いです。本名で登録をしているSNSで、気軽に副業のことを書いてしまったら、会社の人や会社関係者、友人などの知り合いが読んでしまうと、副業をしていることを知られてしまいます。
会社内の人や取引先、仕事関係の人もSNSに登録している人は多いです。
個人情報を特定をされることを載せないように、副業専用としてSNSに登録をして対策をしましょう。記事の投稿やつぶやきをする時には、アカウント管理もしっかりとしましょう。
インターネットが当たり前でSNSが流行っている時代ですが、SNSで足元をすくわれないようにしましょう。対策さえしてしまえばとても便利ですし、副業に利用している人も多いです。
3.確定申告の時の申告書の書き方ばれる
サラリーマンの方が、本業と副業の収入を合わせて確定申告をする時には、追加で税金を支払うことになることがほとんどです。所得税の支払いは、確定申告の期限までに現金で支払いをします。
問題は住民税です。
確定申告をした分の住民税は、5月までに計算がされることになっています。所得税は3月15日までの支払期限になっているのに、住民税は所得税より遅くなっています。それは、確定申告書をもとに、市区町村が住民税の計算をしているからです。
住民税の計算結果の通知方法は、住民税の支払方法によって変わります。
・給料から引かれて会社が代わりに支払う・・・特別徴収
・自分で支払う・・・普通徴収
給料から引かれて会社が代わりに支払う(特別徴収)
毎月の給料から住民税が引かれて、引いた住民税を会社が代わりに支払いをすることを特別徴収といいます。
会社が給料から住民税を差し引いて、代わりに住民税の支払いをしてくれるので、自分は何もせずに税金を支払っていることになります。特別徴収は自分で税金を支払わないので、税金を支払っているという感覚はない人も多いです。
住民税の通知書は、市区町村から会社宛てに届きます。そして、会社から計算結果をもらいます。住民税の通知書をくれない会社もあるかと思います。
自分で支払う(普通徴収)
住民税の計算が終わったら、自分の住んでいる市区町村から計算結果と、税金を支払うための納付書が届きます。納付書が届いたら期限までに、銀行やコンビニなどで自分で支払いをします。これを普通徴収といいます。
サラリーマンの方は確定申告をする時に注意が必要です
さて本題です。確定申告の時に何を注意すればいいのか。実際の確定申告書を見ながらご説明します。
平成○○年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書Aの第二表
赤枠で囲っている「住民税に関する事項」という部分の、さらにその中の「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」という項目です。
難しく書いてありますが、給料と年金以外の収入分の住民税を、給与から差し引いて支払うか(特別徴収)、自分で支払うか(普通徴収)ということです。この部分に自分で納付に○印をつけるということが大切です。ここで選択を間違えてしまうと、会社に本業以外で稼ぎがあるということがばれてしまいます。
住民税の通知書には、給与以外の収入が記載されています。給料を計算する時に会社の社長や経理の人が、住民税の通知書を見ることになります。給与以外の収入があると、ひと目で分かってしまいます。
自分で納付に○印をつけても副業がばれてしまうパターンと対策
不動産、投資、インターネットなどを使った副業なら、自分で納付に○印をつければ、副業で稼いでいることはばれません。ばれてしまうパターンとは、副業の報酬を給料でもらう場合です。たとえばコンビニやスーパーなどのアルバイトは、報酬を給料としてもらいます。この場合だと、確定申告の時に住民税を自分で納付に○印をつけても意味がありません。なぜなら給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税となっています。アルバイトとして給料をもらった時には、住民税は自動的に特別徴収になってしまいます。
また、確定申告をしなくてもアルバイト先の会社は、アルバイトをしている人の給料の金額を、市区町村に報告する義務があります。それではどうすればいいのか、それは本業分の住民税は特別徴収にして、副業分の住民税は普通徴収にしてほしいということを役所に伝えればいいのです。しかし、この対応をしてくれるかということは、お住いの役所によって変わりますので、事前に確認をしておきましょう。対応をしていないということが分かれば、副業として報酬を給料でもらうアルバイトを選択しないということができます。
4.住民税の未納付で会社へ通知がいってばれる
副業の収入をしっかり確定申告をして、住民税は自分で納付に○印をつけたらとりあえずは安心です。しかし、自分で納付するべき住民税をずっと支払わないままにしたらどうなるのでしょうか。最近ではテレビの特集などで、住民税の滞納者の家に行って財産を差し押さえるということを見たことがある人もいると思います。
差し押さえられる資産の対象には、本業の給料も含まれています。本業の給料が自分に支払われる前に、差し押さえられて、滞納している税金の支払いにあてられます。もちろん差し押さえられる場合には、会社に連絡がいきます。本業の住民税は特別徴収されていれば、滞納ということはありません。それなのに滞納という連絡が会社にいったら、本業以外に収入があるということがばれてしまします。さらに確定申告をしていない副業分の税金を支払うことができない場合には、給料を差し押さえられてしまうかもしれません。払うべき税金はしっかりと払いましょう。
5.確定申告をせずにばれる
副業の収入があるのに確定申告をしないままにした場合に、税務署に確定申告をしていないことがばれてしまうことがあります。手紙や電話での連絡や、家への訪問などがありますが、電話に出ず、居留守を使ったり対応をしないと、会社へ連絡がいってしまうかもしれません。会社に連絡がいってしまえば、ばれてしまう可能性が出てしまいます。確定申告をする必要があるくらい、副業で稼いでいる場合にはしっかりと確定をしましょう。
6.運が悪くてばれる
副業がばれないようにしっかりと対策をしても、運が悪くてばれてしまうこともあります。外でアルバイトをしている人なら、お客さんとして会社の関係者が来てしまうことがあるかもしれません。インターネットで物を売っている人は、自分の商品と知らずに知り合いが購入してしまうかもしれません。それが密告へとつながって、副業がばれてしまうかもしれません。なかなか対策が難しいところですが、家から一歩も出ずに、自分の本名を出さない副業でしたら、運が悪くてばれるということも限りなく少なくなるはずです。
マイナンバーで副業はばれるのか?
平成28年1月からはじまったマイナンバー制度。サラリーマンの方で副業をしたい、すでに副業をしている方にとって不安なことがあります。それは、マイナンバーで副業をしていることがばれてしまわないかということです。
マイナンバーとは
マイナンバーは住民票がある人すべての人に、1人1つの番号をつけて、主に社会保障、税金、災害対策について、効率的に情報を管理し、複数の機関に存在する個人の情報が、同一人の情報であることを確認するために活用されるものです。
サラリーマンの方は、年末になると会社にマイナンバーを提出しないといけません。そして会社では、マイナンバーを管理する義務があります。会社は従業員のマイナンバーをすべて把握していることになりますが、バイナンバーを知っていれば、その人の収入が分かるということではありません。私たちの個人情報は、厳重なセキュリティで守られています。マイナンバー制度がはじまったからといって、副業がばれるということはないので安心してください。上記1〜5の対策をしていれば大丈夫です。
もし副業がばれてしまったら?
6つの副業がばれるというパターンと対策をご紹介しましたが、もしばれてしまった場合にはどうすればいいのか、ということについてお話をします。
副業がばれてしまったらどうなるでしょうか。懲戒解雇で退職金なし、減給、降格など、会社やその時の状況などによってさまざまです。ばれてしまったらどうしようもありませんが、被害は最小限にしたいものです。会社を辞める、辞めないに関わらず、報告をする上司への印象は、悪くしない方がいいでしょう。
1.大きく稼いでいることは言わずに、稼げていないということ。
2.ずっと続けるわけではなく、期間を決めているということ。
3.急ぎでお金が必要になり、やむを得ずに副業していること。
4.本業には迷惑をかけないということ。
5.報告をする相手に誠意をもって1〜4を説明すること。
副業でたくさん稼いでいることがばれてしまっているのに、全然稼げていないという明らかに分かる嘘はつかないようにしましょう。しっかりと事情を伝えましょう。
まとめ
副業をするなら上記1〜5までのパターンを理解して、しっかりと対策をしましょう。しかし、これらの対策をしても、副業が100%ばれないというわけではありません。対策をすることでばれる可能性を少しでも低くして、副業に取り組んでください。